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まいぷれ広島 編集部が行く!

【広島市郷土資料館】広島市の地場産業の歴史がまるわかり!!

昔の暮らしと広島の伝統的な地場産業、あなたはどのくらい知っていますか?

2022/08/04

広島市の地場産業と言えば、何を思い浮かべますか?
広島は昔から海、山、川とそれぞれの自然環境を利用した産業が栄えていました。例えば、カキ養殖も歴史的伝統のある産業ではないでしょうか。
そんな広島市の産業の歴史を知ることが出来る『広島市郷土資料館』に伺ってきました!
『広島でそんなものを作っていたの!?』と新しい発見があるかもしれませんよ!

明治に建てられた貴重な建物

広島市街地から車で15分。南区宇品にある『広島市郷土資料館』。
赤レンガの建物が目を引きます。

この建物、明治44年(1911年)に建てられた陸軍の建物の一つです。
『宇品陸軍糧秣支廠(うじなりくぐんりょうまつししょう)缶詰工場』として陸軍の糧秣の保管・補給・製造をする施設でした。
※糧秣…兵士の食料や軍馬のエサ)
昭和20年8月6日、原爆の爆風によって屋根を支える鋼鉄製の垂木が内側に折れ曲がるなどの被害を受けましたが、建物自体の倒壊は免れました。
今もなお残る貴重な建物として昭和60年4月に広島市重要有形文化財に指定されています。
昭和60年5月、『広島市郷土資料館』として開館しました。


赤レンガの外観も当時のままです。
赤レンガの外観も当時のままです。
爆風によって折れ曲がった垂木をそのまま保存してあります。
爆風によって折れ曲がった垂木をそのまま保存してあります。

資料館内部をご紹介!

広島市ってどんな地形?

入ってすぐに右手に大きな地形模型があります。
広島市を中心に県西部を確認することが出来ます。
改めて地形を眺めるとなるほど!
広島市は平地が少なく山、海、川といった自然環境から栄えていったことが分かりますね。
タッチパネルがあり、選択すると、映像で産業の様子や昔の道具の使い方など詳しく紹介してくれます。

広島市の歴史や産業を深堀りしたい!

そして、入口を入り、左手には「図書資料室」があります。
広島県内の歴史や地場産業に関する図書が集まっています。
資料館には子供向けの図書や昔の写真の載った図書なども含め、およそ5700冊所蔵し、およそ1100冊を自由に閲覧できることが出来るそうです。
広島の歴史をもっと深く調べたい人に特にオススメです!


広島市の産業とモノづくりの歴史を知りたい!

一番奥の広いフロアには常設展示があります。広島市の伝統的地場産業や昔の暮らしの道具などが展示してあります。
知っているようで知らない、広島市の自然環境とそれにより発展していった産業がとても詳しく紹介してありました。
フロア中央に大きな『オオブネ』と言われる川船が展示してあります。かつては、太田川を利用した水上輸送が発達していたそうですよ
フロア中央に大きな『オオブネ』と言われる川船が展示してあります。かつては、太田川を利用した水上輸送が発達していたそうですよ
下駄づくりや和傘づくりも昔は広島市でも盛んに行われていた産業だそうです!
下駄づくりや和傘づくりも昔は広島市でも盛んに行われていた産業だそうです!
昔の生活の様子を展示したコーナーもあります。便利になった今の生活と比べてみてはいかがですか。
昔の生活の様子を展示したコーナーもあります。便利になった今の生活と比べてみてはいかがですか。
海の代表的な伝統養殖と言えば『ノリ』ではないでしょうか。広島のノリ養殖について詳しく紹介してあります。
海の代表的な伝統養殖と言えば『ノリ』ではないでしょうか。広島のノリ養殖について詳しく紹介してあります。

カキ養殖

全国でも有数のカキの産地で知られる広島。そんな広島市で養殖が始まったのはおよそ320年前です。そんな歴史のある養殖業の移り変わりも道具やジオラマで詳しく説明しています。

陸と海の中での養殖方法のジオラマ。実際に見ることが出来ないので、とても分かりやすいです。
陸と海の中での養殖方法のジオラマ。実際に見ることが出来ないので、とても分かりやすいです。
歴史的資料も分かりやすく展示してありますよ。
歴史的資料も分かりやすく展示してありますよ。

カープの歴史も!?

これまで体験コーナーだったフロアがコロナの影響で閉鎖され、近年、資料館の所蔵となった歴史的な資料の紹介スペースとなっています。
みんな大好き広島カープ関連もありましたよ!

2階フロア

見て、作って体験して!

2階フロアは年に5~6回の企画展示が行われています。毎回、趣向を凝らし大人も子供も興味深いものを企画されているそうです。特に昔の人たちも楽しんだ夏の風物詩『お化け屋敷』を模して様々な妖怪(おばけ)を紹介する企画展『夏休みおばけの博物館』は、暑さを忘れるくらい背筋がひんやり!?
月に数回行われる教室は、昔から伝わる伝統的な遊びや産業体験が企画されているそうですよ。
毎年夏休みに企画される『おばけの博物館』かなり人気のようですよ。※2022年は8月21日まで開催です。
毎年夏休みに企画される『おばけの博物館』かなり人気のようですよ。※2022年は8月21日まで開催です。
けん玉など昔の遊びの教室や藍染めなどの体験の催しをされています。
けん玉など昔の遊びの教室や藍染めなどの体験の催しをされています。

広島市郷土資料館 ご案内

今回、資料館に伺い、広島に住んでいながら、知らないことだらけでした。
普段なんとなく生活している場所にもそれぞれ歴史があるんですね。そして残念ながら衰退していった産業はなぜ、衰退していったのか、広い視野で考えるきっかけになるかもしれません。
歴史って詳しく知れば知るほど、楽しめるものなんですね。


施設名:広島市郷土資料館
住所:〒734‐0015 広島市南区宇品御幸2丁目6-20
電話番号:tel:082‐253‐6771
開館時間:午前9時から午後5時(展示室入場、午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(12月、1月の休館日は月曜と火曜日。ただし祝日の場合は開館、その直後の平日が休館) 祝祭日の翌日、年末年始など
※臨時休館もあり、詳しくはHPでご確認ください。
入館料:幼児・小中学生 無料 
     大人100円 
     高校生・シニア(65歳以上)50円
※65歳以上…要健康保険証等の公的証明書による年齢確認
駐車場:無料(13台)

HP:http://www.cf.city.hiroshima.jp/kyodo/html/